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消化器内科(肝臓疾患)

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肝炎・肝硬変の主な疾患について

肝臓がんの現状

日本の肝がん死亡者数は、2000年代前半を最多とし、その後はゆっくりと減少しつつあります。しかし、いまだ年間死亡数が3万人を超えており、死亡順位でみると、男性では肺がん、胃がん、大腸がんに次いで第4位、女性では大腸がん、肺がん、胃がん、膵臓がん、乳がんに次いで第6位となっている、対策が極めて重要な疾患です。
肝臓がんは早期発見が難しく、予後の悪いがんといわれてきましたが、近年では少しずつ変わりつつあります。肝炎対策基本法が施行されて以降、肝炎患者を診療する体制は有機的に整備され、肝炎ウイルスの治療は飛躍的に進歩しました。

肝炎・肝硬変とは

肝炎とは

肝炎とは、肝炎ウイルスに感染後、肝臓に血液中の細胞である「リンパ球」が集まる炎症が起こり、これが原因で肝細胞が長期にわたって破壊され続ける病気です。
その症状としては、全身倦怠(けんたい)感、食欲不振、尿の濃染(尿の色が紅茶のように濃くなる)、さらには黄疸などがあります。しかし、自覚的には何の兆候もなく、自然に治癒することもあります。また、肝炎ウイルスが身体に侵入しても、「肝炎」という病気にならず、健康な人体と共存共栄し、「ヒトは何らの身体的被害を受けず、肝炎ウイルスもヒトの身体から駆逐されず体内にとどまる」という状況もあります。
このように、体内に肝炎ウイルスを持っていても健康な人のことを肝炎の「キャリア」といいます。肝炎ウイルスの感染経路としては次のようなものがあります。

  • 妊娠・分娩による感染
  • 血液製剤の注射による感染
  • 性行為による感染
  • 針刺し行為による感染

以上、肝炎ウイルスの感染ルートについて、現在わかっているものについて解説しました。しかし、1)~4)の感染ルートのどれにも思いあたるものがないという場合も多く、「このルートだ」と断定することは必ずしも容易ではありません。したがって、肝炎ウイルスの感染は個人の意識・知識によりある程度予防できますが、防止できない部分があることも事実です。肝炎ウイルスに感染してしまったら、即、肝がんになり、生命が脅かされるわけではありませんが、「肝がんの高危険群」と考えて対処すべきです。
肝炎ウイルスについて、詳しくはこちら

肝硬変とは

肝硬変とは、上記に記載した肝炎が慢性肝炎へと進行後、肝細胞が破壊された跡に線維が沈着し、肝臓が硬くなる病気です。肝臓が破壊されて、それが再生しようとするときに線維化が起こることを「肝線維化」と呼びます。この肝線維化が進むと肝硬変になります。
肝硬変が進行すると、浮腫、腹水、黄疸などの症状がみられるようになり、食道胃静脈瘤などの消化管の病変を併発すると、吐血などを生じる場合もあります。
肝硬変のうち、正常な部分によって肝臓の働きがある程度保たれている状態を「代償性肝硬変」と呼び、さらに病気が進み、必要な肝臓の働きが失われた状態を「非代償性肝硬変」と呼びます。
そして、破壊された肝臓がもとの状態に戻ろうとするときに正常に戻れない細胞が肝臓がんです。肝臓がんの80パーセントは肝硬変を合併していますので、肝硬変が長期化すれば高い確率で肝臓がんになります。

肝硬変とは

肝炎・肝硬変になる原因

肝炎の大部分は、肝炎ウイルスによる感染が原因です。肝炎ウイルスが肝細胞に感染すると、これを対外に除外する「免疫」という反応により炎症が起こり、肝臓に集まったリンパ球がウイルスに感染している肝細胞を攻撃します。
日本では肝炎の原因として、約70%がC型肝炎ウイルス、15~20%がB型肝炎ウイルスの感染によるといわれています。また、ウイルス感染ではなく、誤って自分の肝細胞を攻撃する「自己免疫性肝炎」というものが原因となる場合もあります。 しかし、肝炎と肝硬変の原因は、ウイルス感染や自己免疫性肝炎によるものだけではありません。アルコールの飲みすぎや肥満、糖尿病などによって、肝細胞に脂肪が溜まる場合も肝臓に炎症が起こります。これを「脂肪性肝炎」と呼び、慢性肝炎と同じように肝線維化が進むと肝硬変、肝がんを併発する場合もあります。

肝炎・肝硬変の治療法

肝炎や肝硬変がウイルスによるものであれば、肝炎ウイルスに対する薬物療法が最も重要です。抗ウイルス薬によって肝炎ウイルスを排除したり、ウイルスの増加を抑えると肝臓の炎症は治まります。その結果、肝線維化の進行が止まり、肝がんが発生するリスクも低下します。また、時間はかかりますが、肝臓に溜まった線維が溶けて硬くなった肝臓が元に戻ることもあります。抗ウイルス薬が効かない場合や使用できない場合には、肝細胞が破壊されるのを抑える薬を内服、または注射で投与する肝庇護療法を行います。体内の鉄の量を減らす瀉血療法も肝細胞が破壊されるのを抑えるのに有効です。
自己免疫性肝炎では、免疫の力を抑えるために副腎皮質ステロイドを投与します。また、脂肪性肝炎では、禁酒や食事療法と運動療法による体重制限が最も重要な治療法です。これらの治療で改善しない場合は、薬物療法を行う場合もあります。

当院では肝がんのプロフェッショナルとして、患者様に合わせた治療法を様々な方法で行っております。肝臓に関する疑問や不安など、気軽にご相談ください。

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